色んな東京。

 東京にやってきて早6年になる。

「都会なんてどこも一緒。」
「ビルがあって、人がいて、猥雑な繁華街があるだけ。東京も一緒。」
大学生の頃に複数の地方都市を一人でうろつき、至った結論がそれだった。

しかししかし。
私は東京を見くびっていた。
とんでもない物をたくさん見てしまった。
【なんだよ、この格差社会&社会の縮図!!】それが今の私の本音。

平民では入れないハイクラスな場所がある。
足を踏み入れてはいけない危険な場所がある。
階層によって見事に住み分け…いや、居住地区が分断されている。

それがごく普通にまかり通ってしまい、何食わぬ顔で機能しているのだから見事なものである。


■社会の縮図って?お前なに言ってんの?
【東京DEEP案内】
東京DEEPコラム (4) 東京タウンマトリックス
http://tokyodeep.info/lifestyle/townmatrix.html

 上記を鵜呑みにするのも危険だと思うが、私は概ね賛同する。
アウトローな同僚や友人/裕福なご家庭のご子息子女様/上京した知り合い達に話を聞いて、このような構造がぼんやりと実際に頭に浮かんでいたからだ。

 まず、地方には高級住宅街という概念が存在しない。(中核都市には高級住宅街というものも存在しますが。)
そして、明確な被差別部落ももう存在しないということになっている。(このあたりの見解については今回はスルーでお願いします。)
つまり、現在の地方は「エリアぼんやり系」で人が住んでいるという印象を受ける。

しかし、東京はビックリする程にジャンルごとに居住地域が別れている。
まるでカースト制度を連想させる。

アレがアレな人はあそこへ。
貧乏な人はあそこへ。
家を持たぬ人はあそこへ。
勘違いした既婚リーマンは埋立地へ。

努力をしなかった親を持つ子は、都内の公立校に通い、DQNとして育てあげられ…。
バカ成金の親を持った子は、バカ私学に通わされ、親とはまた違うバカに化け…。

地方に比べて環境が均等ではないため、より自分で考えて行動することを求められる環境だと思うのです。
うーん…なんだかとても殺伐としていて悲しいんだな。


■田舎者から見て
 そんな東京ならではの暗黙の了解から抜け出そうとする人たちもいる。
決して、優越感を見出したいから頑張るのではなくて『これは自分の人生』と割り切って建設的に戦う人たちがいる。
私の周りには、『親みたいに封建的にはなりたくない』というご子息子女様から、『親がアレだけどエリートになって親に楽をさせたい』と頑張る人がいる。

 しかし、私は所詮、東京の外の田舎者なのである。田舎の公務員の娘。
彼らのジレンマの深層までタッチできないし、100%理解することはできない。だけども、田舎者なり学ぼうとしている。
高級ホテルのエステから、日雇い労働者が通う安居酒屋まで…私は未知の彼ををとことん知りたいがために、誘われたら心底喜んで付いてきた。

 そして、そんなスキモノな田舎者の私を受け入れてくれるのも【東京人】なのである。
なんでこんなに東京人は懐が深いんですかね。
居住区によって住む人間の層が違うという次に、本当にナゾに思います。
そして非常に感謝しています。


 不思議なものですよ。
クズな私が…東京に暮らし、できちゃった結婚でもなく東京人と結婚をし、まさかの無職になり、飲酒をしてブログ…。
東京って封建的で自由なクセに本当にヘンなとこですね。
おやすみなさい。