いかれた。

頭がおかしくなった方のイカレたではない。
持っていかれた方の「いかれた」である。
先述の悪徳広告代理店についてのお話。

どこの業者かは存じ上げませんが(という体でございますが。)、持っていかれちゃった模様。
本当のところはベネッセ事件から繋がってからの〜見せしめの書類送検なのではないかと。
そうでなかったとしても、あんな収集方法じゃ…。
そりゃお咎めありでしょう。

ところで、悪徳広告代理店ってのは美味しい商売だったのではなかろうか。
少なくとも数年前まではそうだったと思う。
リスクはあるけども、原価なんてあって無いようなもの。
何もしなくても課金保障だけでお金が入ってきたりもするもんね。

悪徳広告代理店で思い出したエピソードがある。
とある悪徳業者の営業さんがやってきた。
(以下、仮名でございます。)
メールには「【担当:山田太郎】が伺います」とあった。
しかし、当日現れた人物が差し出した名刺は【山本太郎】であった。
色んな偽名を名乗っているので、もう本人も分からなくなっていたのだろう。
偽名を使い分けるぐらいに気を使っているならば、特定されないようにオフィスなんて構えている場合じゃないだろうに…
意味不明な危機管理である。

それと似た話がもう一つある。
新しい業者から営業のメールがやってきたので、電話で話してみたところ…
なんと先日断った業者だったというパターン。
偽名や社名を使い分けて営業スパムを飛ばしているので、営業さん自体も断られた会社だということに気付けなかったんだろう。
本末転倒である。

とまあ、こんな具合にお互い疑心暗鬼な中で取引をするんだから、今から新規開拓なんて大変なんだろなあ。
悪徳広告代理店の苦労が容易に想像できる。

私はこの人達とまったく関係ないからどうでもいいんだけどね。

起業の難しさ。

 私の周りには起業する人が比較的多かった。
なぜって、私の働いていた業界は大まかに言うとサービス業だったからだ。
ノウハウとスキルさえ手に入れればお金が生まれる。
しかし、そのためにはいくつか欠かせない物がある。

・資金
・信頼できる悪徳広告代理店とのコネ
・汚れてもいい名義

↑この3つの関門を越えなくてはならない。これがなかなか難しい。
捨てる物が何もない人にしかこの関門は越えられないだろう。


 前社で私は新規立ち上げをサポートする役回りをしてきた。
ノウハウはあるけど、いつもいつも傍観者だった。
コンサルの話が舞い込むと私が派遣されるという具合。
現場を見て、ぶっちゃけ起業なんてリスクに足を突っ込みたくねえなあ〜私はしたくねえなあ〜!というのが私の結論だった。

私みたいなヘッポコが派遣される時点でお察しいただきたい。
しかも上記3点が揃うような、人生においてもう何も捨てる物が無い人が起業するので…つまりはオツムがアレな人ばかりだった。
私が客観的なデータを持ってきてプレゼンしても「はあ〜そうですか〜う〜ん」とその場だけ分かったような返事をするだけで実行できない。(いや、実行する気もないのか?)
このままでは事業が破綻してしまうのでコレをやりましょう!と鼓舞してみるが「じゃあやってくれますか?」と丸投げ。
おいおい、お前が社長だろうと。
社長が動かなくてどうするんだと。
起業とは一体どういうことなのか、そんなことも分からず勢いだけで起業しちゃおうって思える魂胆がすごい。
 
その件を本社の上司に報告しても苦笑いするだけ。
いくつもこのパターンを見てきているし、コンサル料はばっちり頂いているので本社的にはどうでもよかったんだろう。
起業して生き残ったのはほんの一握りだった。


 でも、思うんだよ。
あんなにオツムがアレな人ばかり起業するあの業界、やっぱりおかしかった。
まともな同僚が立ち上げた会社達はもちろん今も存続している。
やっぱりある程度の思慮深さを持った人じゃないとダメなんだね。
そんなわけで、あの人にはもっと自信を持ってほしい。
新規立ち上げにおいて、成功パターンよりも失敗パターンばかり見てきた私だけど、何か力になれないものか。

のらりくらり

 「何もハードモードの人生を選ばなくたって…」
幼い頃の私を知る同級生はそのように言い出す。


 私は小、中、高とストレートにいい子ちゃんを演じてきた。
影では人間性に問題のある大人や教師に苦言を呈しながらも、優等生を演じて内申点を稼ぐ姿を同級生達は見てきた。
同級生の言う通り、このままいい子ちゃんを通していれば、それなりの企業に就職して、それなりの箔のついた大人になっていただろう。
現に、私と同成績で似た境遇だった子達はもれなく上京して、有名企業に勤めて、独身生活を送っている。
だが、しかし。
私はそんなにできた人間ではなかった。
大学生になった頃には、いい子ちゃんをこれ以上継続するバイタリティも、目的も失ってしまっていた。
いざ親元を離れてみると、いい子ちゃんでいる意味がよく分からなくなってしまったのだ。


 私は「適当」に人生を送り始めた。
今までできなかったやりたい事をやって、お金が必要な時も運よく割のいい仕事が見つかったし、遊びの延長で仕事をしたりなんてことも。
最終的にはグレーな職業に就いたものの、持ち前の適当さでグレーや真っ黒な人間とつかず離れずの関係を築いて、スーッと現場から離れてこられた。
私はヘラヘラしながらもお金を頂いて、一人で気楽に過ごしてきただけに過ぎない。


 昔を知る同級生はこんな姿を見て、『普通に優等生を演じ続けていれば、フツーにOLやって、優良企業勤めの旦那さんと巡り合えたりしたんじゃないの?』なんて心配の声をかけてくるわけだ。
それが君らの思い描く幸せなのか?と逆に問いたいところだが、私はゴクリと言葉を飲み込む。
そういう陳腐でありきたりな想像しかできない人間には、今の私のリアルな近況も、夫の真実も教えたくはない。
逆に、私はハードモードどころか、チートでのらりくらりとやってきて、幸せを手に入れた。
夫が呆れて羨ましがる程のチートモード。


 こんな貧相な想像力しか持たない同級生に真実を話したらどういうことになるか…容易に想像ができる。
だから、私は特に地元の小・中の同級生に近況は話したくないのだ。
田舎では特に学力と経済力が比例する。
つまり高校に進学しなかった子は…。そして田舎ならではの嫉妬と確執というものは…。
そんなわけで、田舎の同級生にはリアルな近況は伝えていない。

 まあでも嘘をついているわけじゃないんだよ。
昔も今も、のらりくらりな生き方をしているのは変わりのない事実なのだから。

前科者。

 昔の会社でお世話になった方が、サラっと前科者になってしまっていた。
暴力沙汰だとかそういうのではない。
いわゆる詐欺ですな。

 彼との出会いは約6年前に遡る。
当時、彼は一世を風靡した某ネトゲ運営会社の取締役専務だった。
私の在籍していた会社が買収され、彼がうちの部署を見るようになったという流れである。
面倒見のいい人物で、従業員のケアもバッチリ、頭の切れる人物だった。

 しかし、まもなく、なんと本社が黒い繋がりのせいで倒産。
(この時の黒い繋がりの足かせは最後の最後まで付きまとうことになる。)

 彼は売上のよかった私達の部署を残し、新会社を立ち上げ独立。
新しいことにチャレンジし、時には無茶もし、オフィスも大きくなり、従業員も増えた。
給料の面でまったく不満もなかったし、みんなでこの居場所のいい会社を維持しようと頑張っていたぐらいだ。
ただ、私達は裏で行われていることにまったく気づいていなかった。

 本社が黒い繋がりで倒産した時に○○○から頂いた、ありがたくないお土産がまだまだついて回っていたのだ。
脅しに負けず、握られた弱みを買い戻すために必至に頑張っていた彼。
しかし、相手は一枚上手だった。
株主総会の総意ということで、新会社を無理矢理凍結状態にしてしまったのだ。
給料は未払いの上、オフィスは閉鎖、顧客対応ももちろんできないので、その間にもバンバン返金要求がやってくる。
一番痛い形で強制終了させられてしまった。

 彼はその後、○○○の要求する額を工面するために奔走する。
○○○の使いっぱしりみたいなことをさせられていると嘆いていた。
が、しかし、ナゾが残る。
前責任者が背負った、法的な効力のない融資や出資を彼が返す義理ってあるんだろうか?
ここらへんのことがまーったく分からない。

 そんなこんなで1年程経った頃だろうか?
テレビで彼の名前を見かけた。
容疑者として連行される姿だった。
○○○の使いっぱしりをさせられているとは聞いていたけど、リスクの高い種類の詐欺、しかもこんなにみみっちい詐欺だなんてやらされて。

 残念な気持ちとともに胸騒ぎが止まらなかった。
なぜって○○○が別件で逮捕されたという噂をすでに耳にしていたからだ。
業界では○○○の悪行は有名で、余罪なんて他にたくさんあるということは周知の事実だった。
彼の容疑はとても小さな物だったが、彼の逮捕の前後に○○○が再逮捕されていたということは…
つまり○○○側のなんらかの容疑を固めるための別件逮捕なんだろう。

 なぜこんなことになってしまったんだろう。
弱者がいつも被害を被るんだな。
正義は勝つって学校で教えられるけど、実社会に出ると違うよ。
悪い奴が圧倒的に生き残ってる。
なんなんだろうね。

男女の責任。

 大人としての責任ってのは重いものである。
男女の責任ってのはそれに比べると幾分軽いのではないかと思う。
【大人の責任=一般社会に対する責任を含める】
【男女の責任=当事者間の責任】
ってな感じに。
 なぜ突然こんなことを言い出したかと言うと、ある先輩の事を思い出したからだ。
そして、私自身が出産を控え母親になろうとしているからこそ、先輩のバカらしさ加減が身に染みて分かるようになったからだ。


■A先輩
 今からさかのぼること約10年前。
当時大学生だった私は、新潟県中越地震ボランティアに赴くことに決めた。
学内の20人近くが有志で参加したのだが、その中にバカ先輩(A先輩)もいた。

A先輩はバスケ部の主将で、アメリカ映画で例えれば、スクールカースト上位あたりにいる人間だった。
ただし田舎者コンプレックスがあり、似非リア充であった。
私は当時、見た目が派手でナマイキな生徒であったため、よくA先輩に目をつけられて、妬み混じりのイジリをされていた。
そんなわけで普段から彼の印象は良くなかった。


■異変
 さて、被災地入りをして1日目の夜。
作業で疲れ切って体育館で眠ろうとしていたら、なんだかA先輩のあたりがざわついている。不穏な雰囲気のざわつきというか。
嫌いな奴とはいえ、困った時はお互い様ということで駆け寄って様子を見に行った。

A先輩は寝袋の上に座りこんで、顔面蒼白でまばたきもせず目を見開いて汗だくで震えていた。
ああ、パニックだ。
私はA先輩の背中に手を回して、ゆっくりしっかり呼吸をするように促した。

「男性って環境変化に意外と弱い人もいるのよね、きっと彼もそうなんだ、かわいそうに」
「最悪このまま収まらないなら、こっそり持ってきた安定剤でも飲ませちゃおうかしら」
なんて心配していたら、医務室から医者が来てくれてことなきを得た。

結果、A先輩は被災地で1日しか活動できずに強制送還された。


■事の真相
 A先輩をボランティアセンターから送り出した。
嫌な奴とは言え、精神的にやられちゃうなんて本当に不憫だわなんて嘆いていたら、違う先輩が苦い表情で話しかけてきた。
『アイツのこと心配してくれてありがとう。でも本当は違う理由なんだ。隠しててごめん。』

 A先輩がああなったのは【デキちゃった】からだそうで。
私はひとしきり驚いて呆れた。
あの自慢のカワイイ彼女がデキちゃったんならまずは帰れよと。
そして、一人でパニックになってる場合じゃなくて彼女のことも気遣ったれよと。
今までアホっぽいことで有名なA先輩だったけど、まさかここまでとは…。

あいつ一体ここまで何をしに来たんだ?とメンバーの中から疑問の声が上がったものの、スクールカースト上位の彼を大っぴらに批判することは許される雰囲気ではなかった。
スクールカーストって怖いね。)

結果、A先輩達は堕胎という選択をし、二人は別れた。


■その後のA先輩の学生生活
 デキちゃったA先輩の元カノは1学年上だった。
元カノが卒業するまで、極力出くわさないようにコソコソ学校に通うA先輩は滑稽でちょっぴり不憫だった。
でも、そんな風に思った私がバカだった。

1学年上の元カノが卒業したタイミングで、同じ部活のマネージャーの女のコと付き合い始めたからだ。
彼のビッグマウスがまた復活し、騒いで遊んで…。
あの静かな期間は表面上の反省ポーズだったのではないかと思う。

極め付きなことに、A先輩はア●ウェイにはまった。
卒業時にはすっかり友人も無くして、「金持ちになるために頑張っている俺」に酔い続け、そっと大学を卒業していった。


■そして…
 落ちに落ちたA先輩はどうしているのだろう?
ふと思い出した私は某SNSで彼を発見する。
まーだア●ウェイにぶら下がっていた。
それどころか、自己啓発セミナーに大金を支払っている様子。
 A先輩のビジネスの師匠の高級車の目の前で撮った写真もUPされていた。
「いつか俺も高級車買うぞ!」なんてコメントだったけど、それ、あなたが支払った上納金で買った高級車だと思うよ…
彼は何一つ変わっていないことを確認して、そっとブラウザを閉じた。

 しかし、数年後、また違うSNSで彼に遭遇することになる。
ア●ウェイは辞めたみたいだけど、美容関係のマルチをしているんだそうだ。
俺は高級車を持って、高級時計を買うぞ!なんて中身の無い目標を掲げていた彼だけど、軽自動車の中でキメ顔した写メが悲壮感を煽る。

 そして、私を驚愕させたのはとんでもない事実であった。
30歳手前にして、またもや【デキちゃって】いたのだ!!
ドタバタで入籍。

学生の頃に元カノを傷つけてしまったのに何一つ反省していなかったってことだよな…。
今回はちゃんとデキ婚したみたいだけど、今の奥さんはきっと過去に何があったか知らないんだろうな…。
堕胎をさせてしまった過去があるのに、また同じことを繰り返す神経が分からない。


■責任
 学生の頃にA先輩は男女間で失敗をして悲しい結末を迎えたわけだけど、一応お金は出した。
元カノの前で反省のポーズだけはしていたので、男女間の(彼女への)責任を果たしたとも言える。
しかし、その後も学内で傍若無人に振舞ったり、マルチで友人に迷惑をかけたり、大人としての責任は果たしたと言えるのだろうか。
30歳手前にして同じことを繰り返して、デキ婚をしたものの、今回ばかりは大人の責任を果たしたと彼は思っているのだろうか。
彼の言動を見る限り、贖罪のしの字も見当たらない。
どうしても彼の考えていることが理解ができない。

 堕胎の賛否はいろんなケースや環境もあるし、私個人は堕胎を肯定も否定もしない。
だけど、事実、堕胎で失った命は戻ってこないことを彼には理解していてほしい。
男性側からすると自分に赤ちゃんができたって言われてもピンっとこないかもしれないけど。
命が宿った時点で、母親とも父親とも違う、一人の人間の独立した心臓が鼓動し始める。
自分とは違う人間が体の中にいる。
それだけで母親は事の重大さを感じるものだけど、男性には実感しにくいだろう。
男性が赤ちゃんをしっかり認識できるのは、超音波で16週目ぐらいの赤ちゃんを見たり、手で胎動を感じたりっていう時じゃないかなあ。
だから、事の重大さを認識しづらいとは思う。
だけど想像力を働かせて考えてほしい。

 堕胎によって、自分と彼女の将来を守ったつもりでいるかもしれないし、実際守れたのかもしれない。
だけど、そこには自分の意思とは関係なく絶たれた命がある。
その小さな命の犠牲の上に、今の人生はあるのではないだろうか。
それを重く受け止め、しっかり地に足をつけて人生を生きていくのが贖罪なのではないだろうか。
それこそが大人の責任なのではないだろうか。

FBにて閲覧制限もかけず、アホ写メを晒しているA先輩の鼻の穴を眺めながら、しみじみとそう思うのである。

嫌な予感というやつ

与沢さんの件でとーっても嫌な予感がする。

まったくの別件なのだが、私達の業界ではちょっとした話題になっていたあの事件について綴ってみる。
乗っ取り屋というか金貸しのAOYM氏、乗っ取られるのを阻止したAKT氏。
その後、被害者と加害者はどちらも御用となる。
AKT氏はみずほ銀行からの不正融資で御用。
AOYM氏は横浜銀行からの不正融資で御用。(その半年ぐらい前にも未公開株詐欺で御用、今回の再逮捕後にも別件で周りの人間が御用に。)
どちらから先にホコリが出ちゃったのかは分からないけど、業界的には「ああ、2人ともあそこの繋がりだししょうがないね」って感じにみなさん受け止めていらっしゃるみたい。
あそこの繋がりってのは関連VS横連ってことらしいですが…(怖)

AKT氏と与沢氏は絡みがあったようだし、なんだかこのタイミングで与沢さんのアレがあるとなんだか心配になってきてしまう。

まさかとは思うけど、与沢さんは御用から免れるためにこの道を選んだのか?それともこれからなのか?
そんなことをどうしても勘ぐってしまう。

本当に笑ってしまう。

 私は本当に「運」だけで生きているんだなと。

結局、例の会社には入社できたものの、色々とヤバめなことが発覚したので、元同僚と辞めることに。
その後、まったくコネのない会社の面接を受けるも、3社連続で落ちるという始末。

そんな時、突然、前の上司から電話があった。
「美味しい話には裏がある」とは言うが、行動しないと何も始まらないというのも事実。
というわけで、美味しい話に乗ってみることにした。

事務所の立上げのために引越しのお手伝い、システム導入にあたっての設定、営業方針についてのミーティング。
新規立上げって、本当にマンパワーがないとできないことなんだなあと痛感している。
そして、みんなが利益を手に入れるための城を作り上げるという感覚…これは本当に貴重な経験だ。

1年前なら本当に考えられなかった展開だ。
元会長と元社長が間接的にチャンスをくれるなんて思いもしなかった。
だから、ダレないで仕事頑張ろう…。


"Say Say Say by Paul McCartney and Michael Jackson"

最近、沖縄に行ったんだけど3回もこの曲が流れた。
沖縄の米軍ラジオ、バー、A&W
Say Say Say王国。
個人的にすっげー懐かしい曲なので印象に残ってる。