やっと動き出した。


 この二ヶ月の間でとんでもない洗礼を受けた。


大人の事情で、某アーティストの日本盤リリース記念のダンスコンテストに出場させていただきました。
予選は受けていないのに、決勝に駆り出されました。世の中やらせです。


ただ、発表の場が欲しくてショーケースに出させてくれとお願いすれば
有名な方のゲストショータイムの時間に入れられてしまい、自己嫌悪。
私達みたいなぺーぺーが誠に申し訳ありませんと皆さんに平謝り。
あんな吐き気に襲われたのは初めてだった。


相方の人脈の広さには本当に驚かされる。
たった5年でこのコネを手に入れたなんて、一種の才能ではないかと思えてくる。
私の性格の暗さが足を引っ張らないかと不安になる。


今度は彼女の所属しているレーベルの定期イベントが待ち構えているが、迷惑をかけないように適当に笑顔を作らねばならない。
彼女は私と同じ境遇でもう後戻りはできない。
互いに良い意味で利用しあい、無事に故郷に帰ることができればと思っている。