スタントの代償

 昨日、私は小さな道でスリップした。
原チャは2m先に飛んでいった。
原因はいきなり出てきた猫チャンにびっくりしたから



 その時は、外はすでに真っ暗、雨も振っていた。
医者曰く、私は先天的な夜盲症の気があるらしい。信じていないが、きっと世の中の人に比べたら見えていないものがあるのかもしれない。
いや、でも猫チャンは見えたぞ。


 
 で、思わず強くブレーキをかけた。
すると運悪く、その先には一旦停止の表示が。
ちょうど道路上に白線で書いてある「止まれ」の文字の上をスリップ。
(「止まれ」の文字のせいで止まれずにスリップするなんて皮肉。)
猫と白線の二重トラップに迎え入れられる形でこけた訳である。



 それにしてもきれいに(?)スリップした。
ドラマに出てきそうな軽いスタントシーンそのものだった。
あんなにきれいにスーッと原チャが滑っていくなんて。
でも、現実はそれで終わらない。
膝に痛みと違和感があるので、保健室の先生に軽く相談したら「あーたぶんそれ軽く靭帯が伸びてるんだと思う。」とさらっと言われた。
うわ…面倒くさい。
今日になって背中を掻こうとして、肩の関節の筋も伸ばしてしまっていることに気が付いた。振り向こうとして、首が痛くて回らないことに気が付く。着替えようとして、お腹に青アザができているのに気が付く。



改めて思った。



スタントマンってすげえな。と。